2020/11/24 14:52
デザイナー・イラストレーターやまさき薫さん と作る新しいギフトラッピングその2
こんにちは! 紙単衣の水引デザイナー小松です。
特別な節目でなくても大切な人へ贈りたくなる「ご祝儀袋」のデザインや使い方を、デザイナー・イラストレーター やまさき薫さんと一緒に考えながら作った「おむすびの袋」をご紹介します。
包み:手ぬぐい 米粒柄(黄)

この米粒柄は、苗字が似ているつながりでやまさきさんが一緒にグループ展を開催されたことがある、お米農家やまざきさんを想って作られた絵柄です。
農薬や化学肥料を使わず稲作する、お米農家やまざきさんの田んぼが、2015年 秋の鬼怒川決壊により、高価な農機具が壊滅的なダメージを受けました。
「やまざきさんのていねいなおいしいお米が毎年変わらず食べたいし、やまざき家が笑顔でいて欲しい」という想いから、やまさきさんは少しでも力になればと、この米粒柄を使っていろいろと一緒につくり、お力添えされました。
黄色は、実りを迎えた稲穂の色を表現されています。
農作業で使う手ぬぐいはすぐに汚れがついてしまうため、白地だと汚れが目立ってしまいます。そこで、布地全体に色をつけ、イラスト部分を白抜きにするアイディアは、お米農家やまざきさんからのリクエストなんだそうです。イラストのお米の白さが際立つだけでなく、使い手の想いを汲み取って作られていると思うと、ますます愛着がわきそうですね。

豆手ぬぐい裏面の下部には、やまさきさん主宰の「ヤマコヤ」ホームページのURLが記載されたシールを貼っています。やまさきさんのイラストや活動を好みそうな人に贈れば、ファンになってお店まで会いに行くかもしれません。
水引飾り:稲穂ブローチとあわじ結びしおり

お米農家やまざきさんの育てたお米をふっくら炊いて、梅おむすびを握るイメージで水引を結びました。
おむすびと水引には「むすぶ」という共通項があります。
「むすび」の語源は、万物を産み成長させる霊的な力「産霊(むすひ)」と言われています(諸説あり)。古事記などには「むすひ」を神名に含む神様が複数出てきます。
「おむすび」を水引で結ぶ行為は、神の力を重ねる意味になり、さらに真ん中には天神様の宿る梅が入っているので、3重の神パワーが宿る飾りになっています。…いえ、お米には7人の神様が宿るという説を加えれば10人の神様が宿ることになります!
おむすびはブローチに、右側のあわじ結びののし飾りは本に挟むしおりです。
神様の力をお借りして何かを結びたいときに持ち歩いてはいかがでしょう。

一言短冊の言葉:「豊穣」

おむすびの袋に選んだ一言は、その名の通り「御結」。
おむすびの起源は平安時代の「屯食(とんじき)」と言われています。
「屯食」とは蒸したもち米を握り固めたもので、宮中や貴族の家で何らかの催し物があった時に屋敷で働く人々のために「ご苦労様」という意味をこめて配られたそうです。
「屯」という字には「人が集まる」という意味があります。
短冊の「御結」は、たくさんの人と出会いご縁が結ばれていきますようにという願いを込めて選びました。
この他に、「御祝」「寿」「無地」の短冊が付属しています。
また、中袋と一筆お手紙を書ける無地の紙も入っています。
「おむすびの袋」の使い方

・おすすめの利用場面:新年のご挨拶、引越しのご挨拶、お土産として、おむすびの日(1月17日)・おにぎりの日(6月18日)の贈り物、試合の勝利祝い、入園・入学祝い、おむすび屋さんのお祝い など。
・おすすめの中身:金券、ピクニックの招待状、おむすび、おもち、お米、手紙、写真 など
「御祝」や「寿」の短冊に差し替えて、通常のご祝儀袋として使用することもできます。
袋自体が手ぬぐいなので、中身を用意しなくても、手ぬぐいと水引雑貨を贈り物として、大切な人へ気軽に渡して、笑顔がつながっていったらいいな〜と思っています。
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クリエイターコラボご祝儀袋の開発ストーリーはnoteで「水引デザイナーと作る みんなのご祝画袋™️ 」を連載中です。